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谷川岳 [山登り]

 紅葉のシーズンに入り、去年と同じ涸沢に行くか、八ヶ岳にするか迷っているうちに、台風が来て中央線が不通になってしまった。今年はいつまでも太平洋高気圧が強く、秋晴れの安定した天気にならない。やっと20から21日は天気が良さそうだったので、谷川岳の馬蹄形縦走を計画した。上越線の土合駅から西黒尾根を登り谷川岳、一ノ倉岳、朝日岳、白毛門をぐるりとめぐり土合に戻るコースを馬蹄形縦走という。10年くらい前に次男と一度歩いている。そのときは、今回とは逆コースで、白毛門から登り、清水峠でテント泊し、天神平からケーブルカーで土合に戻った。清水峠で夜中に強風が吹き、非難小屋に逃げ込んだ覚えがある。 今回はロープウエイで天神平に上がり、蓬峠でテント泊、翌日朝日と白毛門から土合に下りるコースとした。しかし実際は天気が悪く蓬峠から土合に下ることになった。

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 みどりが計画、ピンク色が実際に歩いたコース。

 20日の朝5時半に自宅を出発、大宮から新幹線で上毛高原へ。ここからバスで谷川岳ロープウエイ駅に9時前に着いた。ふたむかし前、上野発22時11分発の夜行列車で土合に3時過ぎについて長い階段を上ったころとは隔世の感がある。天気は曇り、ロープウエイの途中からは盛りの紅葉が見えていたが、天神平ではこの程度。天気サイトの山の天気谷川岳は曇りのち晴れだったのだが。

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 それでも紅葉シーズンで観光客が多かった。その先、谷川岳までは多くの登山者がいた。閉口したのはツアー登山。18人のパーティーで二人のガイド。早い人を先に通すことをしないので岩場ごとに大渋滞になっていた。1つのパーティーはせいぜい10人以下にしてほしい。ガイドにそのように忠告したが聞く耳持たず。自分たちのビジネスができれば、ほかの登山者の安全はどうでもいいらしい。谷川岳より先に行く登山者には遭難を招きかねない問題なのだが。

 谷川頂上は雲の中。時折小雨も振り出す。山頂では谷川岳の標識の前には、標識をバックにに写真を取る行列。この時期の谷川周辺は雪が降ってもおかしくない時期なので何なのだろうと思う。

 谷川を過ぎると登山者は極端に減る。蛇紋岩の岩場のくだりはよくすべるので慎重に進む。

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一ノ倉の山頂すぐの非難小屋で昼食。食事と休息を終えて外に出るとわずかに霧がうすくなった。

それでも茂倉岳山頂でこの程度。

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再び霧が深く。

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茂倉岳を下り、振り返る。

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さらに下ると少しだけ霧が晴れた。稜線から西側。

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さらに晴れて稜線の東側。日光の山まで見えてきた。

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笹平付近から望遠で撮影。手前は白毛門、奥に上州武尊(じょうしゅうほたか)その向こうに日光白根。

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上越らしい笹原。

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 天気は長続きせず、その後は再び霧が濃くなった。武能岳の登りはかなりきつかった。急坂が続き先が見えない。傾斜がゆるくなってやっと武能岳、下りは比較的なだらかに200mくだり蓬峠へ。峠は完全に霧の中だった。到着は16時半ごろ。蓬峠小屋でサイト料500円を払ってテントを設営。小屋の中は10人ほどの客、サイト場には5張りほどのテントだった。夜中まで霧は全く晴れず。

 21日の南魚沼郡の天気予報は晴れだったが、蓬峠は翌朝も同じような天気。この先の縦走はあきらめ土合に下ることにした。小屋の主に聞くと新道を行けば安全のとのこと。それでもところどころ崩れていて慎重に下る。途中何箇所かの渡渉は増水していて緊張する。濃い霧のため遠景は撮影できず、撮ったのはこんな写真。

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湯檜曽川を左岸に渡渉したあたりから少しずつ明るくなった。

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クヌギタケのようなキノコの群生。

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新道を下る間に二人ほどに抜かれた。二人とも大きな荷物だったので蓬峠にテント泊して人たちと思う。わたしと同じように馬蹄型縦走をあきらめて降りたのだろう。

少しは見栄えのする写真を撮りたく、一ノ倉沢の出会いから旧道に上りかえし、一ノ倉沢の岩壁へ。急なのぼりで息が上がる。

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周辺の岩には遭難碑のレリーフが多い。800人にのばる人が命を落としているという。紅葉シーズンで観光客や写真を撮りに来るカメラマンが多かったが、私には心安らかには見られない風景だ。

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 朝日岳方面を見る。山頂は雲の中。

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 少し土合方向に下って、ふたたび岸壁を望む。

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 さらに下ってマチガ沢。高校1年の6月ここで雪上訓練をした思い出がある。

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 ロープウェイ駅に12時半ごろ到着。掻き揚げそばの昼食を取り、13時20分のバスで上毛高原へ帰宅は5時だった。天候に恵まれず予定の変更を強いられた山行だった。上越国境は南北の気団がぶつかる場所で好天は少ない。いい写真も撮れなかった。蓬峠までの道は長くつらかった。それでも山登りは楽しい!!



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西本智実 [音楽]

西本智実指揮イルミナートフィルの演奏会を聞いてきた。ホールは東京オペラシティー2階の前のほうで音響はとてもよかった。

一曲目は1970年キエフ生まれのアレクセイ・ショール作曲トラベルノートブック日本初演とのこと。世界各地7箇所の名所?の印象をピアノ協奏曲風にまとめた組曲。現代作曲家ということでもう少し刺激的な曲を期待していたが、ごくオーソドックスではっきり言ってイージーリスニング。しいて言えば終局のホースマンはまだ聞く価値があったが、ほかの曲はしまりが無い。この後演奏されたレスピーギとは音楽の格がまるで違う。ピアノ独奏は田部京子。これは完璧な演奏だった。

オーケストラは西本が主宰するオーケストラで、メンバーにチェロの木越洋がいる。イージーリスニング風のはじめから弦は良さが感じられた。音響のいい席でなおさら弦楽器の音がよかった。それに比較して管はイマイチ。特に金管が弱い。

二曲目のレスピーギ ローマの松はがんばったと思う。この日一番の演奏だった。色彩豊かでかなりオーケストラの技術が必要な曲と思うが、大きな破綻はなかったし、指揮者はオーケストラをコントロールし盛り上げていた。オルガンの位置に並んだとても金管はうまかった。トラだったのかな。

三曲目はラベルのボレロ。この曲はオーケストラの技術というよりは、特に管楽器演奏者の技術が要求される曲と思うが、かなりほころびがあった。ソロのレベルが曲に追いついていない。まったくの想像だがオーケストラの能力が要求されるレスピーギはかなり時間をかけて仕上げていたが、個人プレーのボレロはそこまでされていないのでは。インテンポでダイナミクスが徐々に高まるこの曲では、指揮に見せ場はなかった。最後の最後でアンサンブルが乱れたのはオーケストラの問題が指揮の問題かはわからない。それから普通なら管楽器はかなりポルタメントをかけるところが、最小限だった。指揮者の意図なのか?ポルタメントをかける技術もなかったとは思いたくないが。

それに比べてアンコールのブラームスのハンガリー舞曲5番はやりすぎ。指揮者が思いっきりテンポをいじっていた。早いところはより早く、遅いところはより遅く。アンコールだから許される?が、本番ならありえない。ブラームスをマーラー風に演奏した感じ。あるいはインテンポ、ポルタメントなしのボレロと際立たせたのかも知れない。ただテンポのいじり方はなんとも紋切り型で新鮮味はない。

いろいろと書いたが、全体としては十分楽しめたと思う。今回初めて聞いた西本智実について、色々言われているが、全体としてオーケストラ任せは全くなく、指揮者が終始オーケストラをコントロールしていた。統率力のある指揮者だ。男まさりの統率力を男装の麗人(古すぎ)が見せるのでとにかくカッコイイ。人気があるのはわかる。今回も9割方の入りだった。プログラムはほとんどが音楽性よりも技巧や色彩を重んじた曲だった。唯一音楽性が出るブラームスは前述のとおりだった。クラシックの音楽には色々なアプローチがあるので、私的には好きではないがこういう音楽があっていいと思う。惜しむらくはオーケストラ特に管がその域に達していなかった。この指揮者がN響や読響を振ったらどうなるのか興味があるが、残念ながらそれはありそうもない。


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御池から燧ケ岳、尾瀬沼、燧裏林道 その2 [山登り]

翌日9月28日の天気は曇り。雨の予報もあるのでできればこの日に下山し、御池のヒュッテに空きがあれば、日曜日に帰宅する予定とした。尾瀬沼の西岸を沼尻平に向かう途中、小沼湿原

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白砂湿原の池とう

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尾瀬ヶ原へ向かう道の途中で見つけたゴゼンタチバナの実

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尾瀬ヶ原の東端、見晴らしに到着。尾瀬ヶ原は標高1400mで尾瀬沼から200mほど下った高さにある。ほとんど平らな湿原は、尾瀬のもうひとつの百名山至仏山の麓まで6kmほど続いている。

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ここから三条の滝を目指し北に進む。途中大きな流れのある場所にはダケカンバなどの林があり、独特の風景を作る。

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途中、平滑の滝を通る。

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尾瀬ヶ原から200m下って、三条の滝にでた。途中はかなりの急坂のぼり返しがきつそう。尾瀬沼と尾瀬ヶ原の全ての水を集めて落とす。

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上の写真はEM1XのライブND機能を使って、NDフィルター、三脚なしで撮影した。

滝の上部

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200m上り返して兎田代。

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燧裏林道を御池に向かう。途中にはいくつもの湿原。ここは姫田代

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上田代

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御池に4時ごろ到着するも、満室。風呂だけ入って帰宅することに。帰り道は桧枝岐から西那須野インター経由とした。小手指帰宅は23時すぎ。

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